結節性硬化症とは

下の図のように、結節性硬化症は、全身臓器に多彩な疾患が乳児期・ 小児期、青年期、思春期・ 若年成人世代に渡って、時間経過とともに発生する疾病です。(日本皮膚科学会ガイドライン 結節性硬化症の診断基準及び治療ガイドライン 改訂版

発生する代表的な疾患は以下のものが挙げられます。

 これらの疾患は遺伝と関係なく発生する「孤発例」に相当するものもございますが、一般的には責任遺伝子の変異が引き継がれることで引き起こされる「遺伝性疾患」です。
  そのため、現在多くの病院で採用されている臓器別診療科 ・ 疾患別診療科では対応困難な場合も多い疾患であります。
 さらには、患者さんだけでなく、ご家族を含めた心のケアを行うためにも、遺伝カウンセリングも大変重要になります。
 これらを克服するために2017年より、院内で結節性硬化症の症例を治療している診療科の連携を図り、チーム医療を実践するとともに、

  1. 治療症例を共有する
  2. 新規症例を経験した場合は複数科で検討する場を設ける

という2点を念頭に診療部門を超えた連携を行ってまいりました。
 その結果、これまで20例以上の患者さんを院内で情報共有・ 共同治療していることがわかり、一部の患者さんでは複数科で並行して診療する事で生活の質の向上や病変の縮小に貢献することが出来ました。
 そこで、患者さんやご家族 ・ 一般の方には、病気をより深く理解できるように、そして、病院内外の医療関係者に対しては積極的に当診療チームを紹介していただけるよう、シームレスな体制づくり ・ 治療 ・ カウンセリング等を提供したく思っております。

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